ゲーム作成雑誌を作りたい

ということらしい。ゲーム雑誌以前にコンピュータ雑誌がほぼ全滅状態ですが。それでIT革命とかよく言えますね。

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まぁ「ゲーム」というくくりにしなくてもいいかと思いますが。ツールとかその他いろんなアプリでも知識は共有されますし。でも実際のところベーマガ等でもゲームばっかりだったよね、投稿プログラムは。

思ったことをだらだらと。

最後のチャンス

個人的には今が2度目の(1度目はベーマガ等80年代)そして最後のゲームプログラミング雑誌のチャンスだと思っています。

8bit時代はプロが作るソフトも素人が作るソフトも見た目に差はありませんでした。センスの問題でした。16bitになると急にやれることは広がりましたが、すさまじい人もいますので商用ソフト並の同人ソフトなどもまだありました。超連射68kとか有名ですね。

ですが、32bit時代にはいり、3Dのゲームが増えてくるとどうしても片手間でやる個人製作と億単位で金をかけるのが普通になってしまった商用ソフトとの差が顕著になってしまいました。

ゲーム機はさらにスペックが上がり、とても個人でアイディア勝負で太刀打ちできる状況ではなくなります。また、個人だけではなく、中小のデベロッパも同様に苦しむことになりました。


そして現在。ソーシャルアプリ全盛の時代です。アプリの見た目や操作性、規模などは大幅にプアになりました。今は「個人製作だから…」と気後れをしなくてよいという重要なタイミングなのです。

今後ソーシャルアプリも高機能化、大規模化等が進むことでしょう。おそらく今を逃すと次はこない可能性があります。


そもそもゲーム開発はシンプルで簡単なもの

世の中マルチプロセス/スレッドを利用したWebアプリやSQL等をガリガリかける人がたくさんいます。これらのアプリはマルチユーザー等、並列化、排他制御を考えることが大事です。

一方ゲームは基本的にスタンドアロンアプリです。他のユーザーがどうだとかそういうのは考える必要はありません。入力と出力がシンプルであり、無限ループしていればよいという簡単なアプリです。「排他制御が〜」とか「セキュリティが〜」とかいう難しい部分はありません。


それなのに。


ゲームを作れないという人がたくさんいます。ベーマガ世代から見ると不思議です。最大の謎です。

技術的に難しいわけではないのに。

ようは、仕組みを知らないだけなんですね。もともとベーマガ世代はメインルーチンから流れるコードばかり作っていました。Windows 3.1等でイベントループとイベントによる分岐、それをカプセル化したライブラリ等によって苦い思いをしました。アプリはイベントを中心に考えるようになったのですが、これが非常に難易度の高い乗り越えるのが難しい壁でした。Windows95が普及し、ますます同人ソフトは衰退していきました(エロゲ等紙芝居ゲーは増えてる気がしないでもないですが)。

今ではそれが逆転してしまってるんですね。フレームワークやイベントドリブン等メインルーチンから始まらない開発手法が普及しすぎてしまい、基本となるプログラムがかけなくなってしまった。そしてそれを最もあらわすのがゲームでしょう。

ちょっと後押しをするだけで業務系プログラマのうち数十万人はゲームプログラミングがさくさく作れるようになるでしょう。

媒体は紙しかない

ネット上で情報はたくさん手に入りますが、まとまった情報がほしいのは事実です。そしてその情報は画面上でにらめっこしていても意外と見に入りません。画面はエディタ等開発画面系で埋め尽くされているほうがやはり便利です。

それとねっころがって見ることができる書籍は重要です。机上デバッグをできない人が最近増えすぎてしまっているため、ソースを読むというのに慣れるためには紙のほうがいい気がします。


そして、もっとも最大の問題が悪意のあるリンクです。ゲハ臭のする悪意のあるはてなブックマークで「ソースが汚いpgr」とかされるのは目に見えています。不景気な時代になりそのストレスのはけ口として悪いものばっかりブックマークやリンクされていませんか?

電子化したソースの出来不出来はダイレクトに個人に突き刺さります。


バージョン管理等チーム開発できる環境を、という人もいますが、これも個人的には賛成できません。ゲームはやはり個人のアイディアと独裁的な強権発動が出来る状態でないといいものはできません。みんなにいい顔をするゲームは刺激のないものになるでしょう。ソースがきれいでもバグがなくても面白くなくてはいけません。

ゲームに限りませんが、やっぱりソースの品質がうんたらよりやはり出来上がったバイナリで勝負するべきだと思います。そしてその品質はソースの綺麗さには比例しないものだと思います。


もし、Dr.Dのような存在があるとしても、ソースが美しいかなどの品質については触れないことを期待したいです。ベーマガもそうでしたよね。チェッカーフラッグではソースそのものよりも内容について書いてあることが多かったです。そして打ち込むわれわれも、ソースが綺麗かどうかは見ていませんでした。まず、ゲームの完成度ありきです。

制限をつけるべき

どうしても制限がないとたくさんの人海戦術で用意したりソースや選任でイラストレータや作曲などを用意した人が有利です。

綺麗なゲームはそれだけで紙面等で有利です。

ですから、ここは思い切ってデータはすべてソースコードのみ、ソースはすべて含めて10KB以内等にするべきです。

制限がなければ少ない投稿数と大規模なソフトばかりになってしまいます。小規模のソフトを大量に送りつけてもらったほうがいいはずです。

MSXFANの1画面プログラムや3画面プログラム等、ソースの規模に合わせて階級を作るべきです。一ヶ月に2KBプログラムは5個まで掲載、5KBプログラムは3個まで、10KBプログラムは2個までとか。

場合によってはソースコード非公開でもいい

逆にソースは特集とか連載で教えるだけにして、ゲームそのものはバイナリで配布してもいいかもしれないです。その場合バイナリサイズのみで制限を加えるとよいでしょう。exeファイルは64KBまで、jarファイルは10KBまでとか。

投稿者はソースを公開するのが目的ではなく、自分の作ったゲームを公開したいだけだったはずです。


とまぁ、言いたいことを好きなように並べてきましたが、がんばってください。もし実現したら毎月買わせていただきます。好きなコンピュータ雑誌が消えるのを何度も見てきましたからね。