DQ9はゲーマー向き

ネタばれはなしの方向で。

職業選択の自由について

一見、ライトなユーザー向きと思いきや、ルイーダの酒場で自由なパーティ構成が可能で、ここはWIZ、ウルティマDQ3世界樹の迷宮など自由な構成が好きだった人にはたまらないですね。

キャラメイクで髪の色とか形状とか調整できるので個性が出やすいです。また、職業とスキルがあって、スキルはポイントを割り振って覚える方式。つまり、ユーザー単位で個性が出やすい。同じ職業でも装備とかがまったく変わってくる。こっちの魔法使いは杖でMP補充型、こっちの魔法使いはナイフのベテラン、こっちはムチが強い、こいつはたてが得意、こっちは魔法系、そしてバランスよく低レベルスキルを覚えるというのもありです。

パーティ構成が自由ということは、主人公以外のキャラに性格とかはついていないということです。つまり、主人公しかシナリオにはかかわってきません。ここはDQ3が楽しかった人は大丈夫だとは思いますがDQ3が嫌いな人にはあわないでしょうね。キャラに名前が最初からついていて、それぞれに性格づけがされているのだけが好きな人にはあわない可能性が高いです。

このスキルですが、職業によって固定のものと複数の職業で重なるものが存在します。これはスキルが重なるほど魅力的ではないように感じるでしょうが、実際のところ転職の幅を広げるという意味で重なるスキルをたくさん持っているほうが実は有利です。

たとえば武闘家はスキルとして以下の5種類を持っています。

  • ツメ
  • 素手
  • 気合

一番下は職業固有のスキルです。DQの武闘家のイメージだとツメを使い続けていそうですが、ツメは盗賊にも存在するスキルです。また、素手も盗賊があることからこの2つの職業でのやり取り(装備品や転職)はかなり楽です。逆にレアなアイテムだと取り合いになる可能性もあります。棍の場合は僧侶にもあるのでやり取りが楽になります。扇は旅芸人にもあります。

基本6職業で一番重なるスキルは盾です。これは4つの職業で可能です。戦士、僧侶、魔法使い、旅芸人です。続いて3つの職業で重なるのが剣。戦士、盗賊、旅芸人としばらく主人公の職業が旅芸人固定であることを考えると扱いやすい感じです。

こういったことを考えるのが楽しい人にとってDQ9は合うソフトでしょう。逆に自由度があるのが嫌いな、考えるのが嫌いな人にはDQ9はつらいかもしれません。


また、装備にはアクセサリ以外はグラがあります。見た目を気にせず装備していくと普通にこうなったりします。

男性専用ビキニパンツもありますが…。

このグラがステータス画面にだけ出るのならほとんどの場合気にしないのですが、このグラでフィールドも移動しますし、イベントもこなします。そして一番重要な戦闘でもこの見た目で大活躍してくれます。よろい系以外はローブとか丈の長い装備がほとんどですから僧侶や魔法使いは通常ここまでのひどい見た目はそうそうないでしょうけど、こういったカジュアルな装備って意外と強いんですよね。見た目を取るか、性能を取るかで悩むのも今作の特徴でしょう。

ふりがながふってあるのがよろしい

漢字にふりがながついているのがかなりいい点ですかね。ドラクエはずっとひらがなとカタカナできていましたが、漢字が導入されました。これで低年齢層の敷居は大きく上がったわけです。それがDQ9では最初から振り仮名がついています。ゼルダの伝説 夢幻の砂時計は漢字をタッチすればひらがながでてきて幼稚園児の甥っ子も遊べていたようですが、より年齢層が広いドラクエの場合これは大事な点です。しかも、タッチペン操作が必須の夢幻の砂時計の場合はいいのですが、タッチペンとキー入力どちらでも操作できるドラクエ9においてタッチペンを使わせることは強制できません。

むりやりひらがなにされた文章で漢字が読める人にとって読みにくさを感じるということがないのです。

エンカウントについて

シンボルエンカウントですが、これは大成功の例です。敵が主人公たちに気がついたときに敵がこっちに突っ込んでくるだけではなく、逃げていく(LV差がありすぎる場合とか)という行動もとります。また、こちらに突っ込んでくる場合、いかにも突進系のキャラはまっすぐ突っ込んできます。ですから、敵が向かってくる角度と垂直になるように動けば回避が出来ます。

また、しつこく誘導してくるキャラも多く、こいつらに見つかった場合、かべのひっかかり等をつかわないと逃げることが出来ません。走っていればエンカウントまでの時間を伸ばすことが出来ます。あくまでも伸ばすのみですで、完全に逃げきることは出来ません。敵と戦わないで進むというのはまず無理なのです。広いフィールドならともかく、狭いダンジョン内では突進系でも回避は容易ではないでしょう。逃げて走っていても進行先に敵がいてそっちにぶつかって戦闘になるということも非常に多いです。

結果的にエンカウント率を自分で調整できるようになったというだけです。感覚的に言うとランダムエンカウントではおおよそ15秒で1回戦闘になっていたのが、7秒に1度〜30秒に1度くらいの頻度まで自由に可能になったという感じですか。



難易度はダーマの神殿に始めて到着したときあたりからどんどん上がっていきますね。それまでは稼ぎを意識する必要はなく、適度に出現した敵にぶつかっていけばいい程度でしたが、このあたりから明らかにパワー負けしてきます。FC版DQ3のピラミッドやジパングあたりのつらさといえばわかりやすいでしょうか。序盤のぬるさが嘘のよう。まぁボスはずっと強いですけどね。

どうもLVあげて装備を地道にそろえるしかなさそう。PT構成にすごく左右されるような気もするけど。主人公なんてムチ選択したけど、ムチがどこでも役に立たない感じ。固い敵が増えてくるとやっぱり単体が強いほうが使いやすい。一気にダメージを与えようとするより単体撃破のほうがダメージも減るしね。つねにグループで現れるとも限らないし。少しでも固いやつに当たるとダメージすぐ一桁になっちゃうし…。


戦闘の見た目のよさはコマンド選択方式で過去に出たRPGの中で一番じゃないでしょうか?敵や味方が位置取りしながら戦ってるのは雰囲気がすばらしいです。敵が1体とかだと敵の周りを味方が取り囲むかんじになるのもいいです。一方で範囲攻撃が従来の表示になってかっこ悪いですけどね。


プレイしないでネットの嘘情報を鵜呑みにしている人もいるようですが、プレイせずに批判し、的外れであるものほど恥ずかしいことはありませんね。


とりあえずパッケージのRPG買うのはラタトスクの騎士以来なのでゆーっくり少しずつすすめてます。