ゼノブレイドクリア 時のオカリナの再来だった

クリアした。

プレイ時間92時間。コロニーの復興やクエストはほとんどせず。まともにやったら余裕で150時間は越えるな、こりゃ。


そのせいかどうかわからないですが、ラスボスがやけに強くレベルをかなり稼ぎました。LV70ちょい程度ではラスダンの雑魚すら苦労し、ボスに何度も全滅。なかでもラスボスの強さは…。多少LVをあげたがどうにもならず、PT構成をいろいろと試してみましたが、ダンバンにしてジェムを特化させたらさくっと勝利。どうも装備品とかLVよりもPT構成とジェムのほうが恩恵は大きい気がしました。

もっともLVが低いとミスが多いので(特に素早さが無いキャラは悲惨)LVも80はほしいところです。エーテル系の攻撃は命中率が高めのようでミスは少ない気がする。キズナが高いのかリンクが3人で6回くらいぐるぐるまわっていました。おかげで開始早々10万を余裕で超えるダメージが出たりしたのも原因でしょうか。

操作キャラはダンバンで一応シュルクも2人目として入れました。カルナは必須。ダンバンは神威息吹でひたすらきるだけが強い。ダブルアタックの効果がでかいなーということでジェムをつけてみたのでした。

ほかにもHP吸収やHPUP系てんこ盛りで。ダブルアタックと他の追撃系は重複するようで、ダブルアタック+吸収もよく発動します。神威息吹で攻撃回数が2倍になっているのでダブルアタック50%とあわせて通常攻撃が鬼になってしまいました。桜花乱舞も全部当たってやっと総合ダメージで少し勝つくらいかなぁ。

ほかにも何でこんなに使いやすいのかなぁとおもっていたら、地味に状態異常回復能力があるのも原因っぽいです。通常攻撃が早いということはタレントアーツもあっという間に満タンになるので桜花乱舞は雑魚戦であっても発動しまくりでした。


Xenoblade ゼノブレイド(特典なし)
任天堂 (2010-06-10)
売り上げランキング: 7
おすすめ度の平均: 4.0
5 あまりの広大さに度肝を抜かれてしまう
5 大作。本気で面白いです
4 良いと思います。
5 グラそんなに汚くないし、面白いから別によくね
5 面白い


今回も長文です。戦闘に関してとかはすでに大体書いてあるので気になったところ以外で。

広大な歩くだけで楽しいフィールド

とにかく1つのエリアは広大でロード時間が一切無いので歩くだけで楽しい。


そういや過去に3Dで構築して広い世界を感じさせた歩くだけで楽しかった名作があります。ゼルダの伝説 時のオカリナです。


1つ1つのエリアはゼノブレイドレギンレイヴと比べるとさほど広くないとか、階段等で画面暗転があるが、ロード時間が非常に短いため問題には感じにくかった。そもそもゼルダは初代から扉等を基準にして小さいエリアを考えるゲームなのでこれでいいと思うけどね。

とにかく美しい世界。時間がたてば夕方になり、日没したり。ただし、町の中やダンジョンでは時間は進まなかった記憶があります。ゼノブレイドはどこでも時間はしっかりとたちます。そして時間によってBGMも変わりますし天候も変わります。やりすぎです。


まずこの序盤のフィールドを歩くだけの動画を見ください。

BGMはテンポがずれてますが、実機ではもちろんずれないし画質ももっと綺麗なので安心してほしい。天候のほか時間によっても見た目は変わるのでイベントシーンのイメージは人によってだいぶ異なるかと思います。2週目では時間を変えてみたいところです。

実は8分すぎたあたりで上層部にはいって(この平原は2層構造)いますが、スムーズです。そんな場面だらけというわけ。


ほかにも採掘場はかなりの多層的なフィールドになっていて、地下へ地下へとおりていきますが、昇降機に乗っている間もちゃんと操作が出来ます。大概のRPGでは画面暗転で省略、その間にロードとなると思いますが、これはそんなことは無い。降りていく時間がありその間に下を見下ろしてあっちにいけそうだとか形を把握したり敵のいる位置を探ったりと待っている間もわくわくする、そんな時間を作ってくれています。


最初の洞窟もぬけると高いところに出ますが、帰りはそこから湖に飛び降りて泳いで戻ってくるといったこと可能です。町もコロニーの周辺が1つのでかい3Dによって構築されているからこそ出来る芸当というわけ。


この辺の感覚はやってもらわないとつかみにくいため、RPGやアクションアドベンチャー系などを作っている人はぜひ遊んでもらいたい。


やっとフィールドを歩いて時のオカリナの楽しさを越えた作品に出会えた。そんな感じ。


グラフィックについてもかなり綺麗でPS2ではだせない画質は出してますね。PS2PS3の間というポジションがしっかりだせてるRPGは珍しいかもしれません。WiiPS2に比べるとかなり性能はよいのですから、しっかり作ればこれくらいはいけるという見本ですね。

最高のBGM

以前にも紹介したがとにかくBGMがよいですね。上で上げたテンポが崩れている動画だけでもそれがわかるでしょう。先ほどの平原でテンポがずれてないBGMだけならこちらを。


イベントシーンやユニークモンスター(名前つき。ランク方のモンスターより高い)で聴ける曲。ゲーム開始すぐに聞ける。GKがゼノブレイド関係の動画には張り付いてるようなのでコメントは消したほうが良いかも。

通常聞く機会が多いユニークモンスターのときは大概絶望するときに聞けて、イベントのときは主人公側の希望の曲となってるというのが実は面白い。


後半には聴ける雑魚戦等曲。熱い。

実はPVで上の曲ともども思いっきり流れてたのでバレもくそもないかと。


全体的に曲のレベルが異様に高くこのクラスの曲が大量に最後まで続く。



曲に力を入れているのは社長が訊くでもよくわかります。
http://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sx4j/vol1/index.html

全部で曲数は90曲。おそろしいです。ゲームに付属したCDは12曲ですからほんの一部というわけです。全曲はいったCDも発売されました。

Xenoblade Original Soundtrack
Xenoblade Original Soundtrack
posted with amazlet at 10.07.03
ゲーム・ミュージック Sarah Alainn
SMD (2010-06-23)
売り上げランキング: 134
おすすめ度の平均: 4.5
5 Beyonde the Skyは圧巻
5 機の律動
5 綺麗な曲や熱くなる音楽が多数です。
5 文句無しの☆5
4 よいです


わりとストレート目の先が読めるような曲展開はいいですね。昔のゲームミュージックが熱かったころを思い出します。


下村氏、光田氏といったあたりが目立つ存在ですが、実際のところACE+や清田氏のがんばりがすごいです。

シナリオについて

序盤、中盤はほんとなつかしの少年漫画のようなストレートな展開です。レギンレイヴのときも思いましたが、直球で何が悪い!って感じでした。後半はさらに急展開で熱くもりあがっていきます。

一方で最近のRPGにありがちな、主人公達の心の闇が…とかそういったものはありません。最後まで気持ちの良い連中でした。

このへんは社長が訊くでも語られていました。
http://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sx4j/vol2/index3.html

竹田

はい。でもゲームの場合は、
自分で実際にプレイして感じていたことなんですけど、
自分がプレイヤーとして、こうしたいと思っていたのに、
ゲーム中の主人公が、それに反するようなことを言ったり、
裏切るような行動をとったりすると
「オレ、そんなことしたくないよ」と思ってしまうんです。

岩田

さっきまで主人公は自分だったのに、
突然、自分じゃなくなるような瞬間があるということですね。

竹田

そうなんです。
いままで僕が十数年、ゲーマーとしてプレイをしてきたなかで、
そういうことを感じたことが多々ありましたので、
“裏切り”をそういう方向には使わないようにしようと思いました。
“裏切り”や“意外性”は、主人公の行動やセリフといった
主人公が内面から発するものには使わず、
あくまで主人公の外からもたらされる
状況の変化といったもので表現しようと。

高橋

直接はしていないんですけど、
それに近い話は最初にしていました。
今作にはシュルクという主人公が登場しますが、
「嫌われない主人公にしよう」ということを
テーマの1つにしたんです。

岩田

具体的にそれはどういったことなんですか?

高橋

僕がこれまで手がけてきたゲームはもちろん、
他の方々がつくったゲームを触っても感じることなんですけど、
RPGは、主人公やヒロインが嫌われるケースが多いんです。
もちろん好かれるキャラクターもなかにはいるんですけど、
大抵は、嫌われてしまう。
それだけ主人公やヒロインというのは、プレイヤーにとって
すごく思い入れの強いキャラクターなのだと思います。

高橋

はい。そこはすごく気を使いました。
実は、このインタビューの前に、マリオクラブの人たちが
主人公に対してどんな印象を持っているか聞いてもらったんです。
そうしたら、まったく嫌われていないと言うんですね。
しかも仲間のキャラクターも含めて、
みんなが愛着を持って使ってくれていると言うんです。
それを聞いて、すごくうれしかったですね。


岩田

それはきっと、プレイヤーにも“共感”できる
主人公や仲間になったからなんでしょうね。

岩田

高橋さんが何年もゲームをつくってきて、
主人公やその仲間が嫌われていないというのは初めてなんですか。

高橋

実はそうなんです。

「共感」を意識していたと。おかげでやらされている感じはかなりないですね。名前がついていてキャラクターもあるのにいやみが無い。すんなり主人公はこのPTの一員としている感覚になりました。


ほかにも重要なポイントとして任天堂のサポートが入っているというのもあります。モノリス自体すでに任天堂の子会社ですが。
http://www.nintendo.co.jp/wii/interview/sx4j/vol3/index3.html

岩田

服部さんは、高橋さんの生み出す世界のことを
よくご存じないような人の視点も含めて
シナリオを客観的に見て、発言するのが役割でしたけど、
高橋さんに、まとはずれのことを言ったりしませんでしたか?

高橋

いえいえ、そんなことはなかったです。
実際、ありがたかったんです。
というのも、どうしてもシナリオを書いていると、
同じ趣味の方向に深く入っていって、
こちらではすごく盛り上がっているのに
服部さんから「言いたいことがよくわかりません」と
指摘されることが多かったんです。
たとえば、エンディングもそうで、
最初はわりと説明っぽい感じのものを考えていたんです。
ところがその部分に関しても、
「説明されてもよくわからないです」
と言われてしまったり・・・。
僕もそこを指摘されて、「ああ、それはそうだ」と。
僕らにとっては当然のことであっても
前提知識をお持ちでない方が触ったらわかりにくいですし、
そういったわからないものを提示しても意味がないんですよね。

岩田

ええ、下手をするとお客さんが置いてけぼりになりますからね。

高橋

あと、服部さんから指摘されたことで鮮明に覚えているのが、
主人公のシュルクに幼なじみのフィオルンという女の子がいて、
彼女が寝込んでいるときに、手を触れるシーンがあるんです。

服部

あ、あの話ですね(笑)。

高橋

最初は、シュルクが彼女のほっぺたに手を触れて、
自分の気持ちを伝えるシーンだったんです。
ところが「寝ている間にいきなりほっぺを触られるのは、
女性としては少し気持ち悪いです」と
服部さんから指摘されたんです。

服部

そもそもふたりは恋人同士ではないんです。
なので、自分がもし寝ているときに
つきあっていない人から、急に頬を触られたら、
やっぱりちょっとビックリするだろうと思ったんです。
シュルクとフィオルンの恋愛にウブなイメージも損なわれてしまいますし、
そもそも「シュルクって、そんなに積極的なキャラだったかな?」と(笑)。

高橋

「確かにそうかもなあ」と思って、
最終的には手を握るように直しました。
そういうのがいろいろあったので、面白かったです。

シナリオについてわかりやすいってのは重要なことですね。このへんのモノリス任天堂のタッグの結果化学反応がおきてですごいものが出来上がったという感じでしょうか。

政策側はその表に出ない靄の掛かったバックグラウンドのストーリーも含めて全て知っていますからね。どうしても説明が悪くなりがちです。これはシナリオに限りませんが。


そういや今回も任天堂側は山上さんがかかわってるんですね。罪と罰レギンレイヴガールズモードもたしか絡んでましたね。なんか恐ろしいくらいの良ゲーセンサー搭載しているようで。


シナリオ上のメインキャラで兄と妹という組み合わせがいくつかありますが、これらがどれもすごすぎる。テーマは兄弟愛かというくらいに。最後までダンバン無双でもありました。

ムービーについて

シナリオに竹田裕一郎 氏(勇者王ガオガイガーとかF-ZERO ファルコン伝説とかSDガンダムフォースの脚本やってた)が加わっているせいでしょうか、なかなかムービーのキャラクターの動きや構図がすごいことになっています。

プリレンダムービーでもここまでの見せ方はそうそうないでしょう。本当にアニメを見ているかのようです。

よくテイルズがアニメっぽいとかいわれますが、それはアニメっぽいキャラクターとオープニングアニメだけだったんだなぁというのが良くわかります。ゼノブレイドのほうがアニメを見ているような感じでした。


止め時がみつからないシナリオはこれが原因でしょうか。通常のアニメでは終わりあたりや次回予告で盛り上がる感じにして終わらせます。ゼノブレイドのムービーもかならず盛り上げてから終わります。プレイヤーが操作できるようになるということでそこが区切りではあるのですが、先が気になって止まりません。

また、未来を予知する能力があるおかげで、先の映像が断片的に見えますが、これが次回予告のような感じになっているのでは?と思いました。

まっすぐなシナリオながらも後半は急展開。バテンカイトスシリーズが好きだった人はあうと思います。というかこれも開発モノリスでしたね。


リアルタイムレンダリングの一番の恩恵は、これだけのムービーの量がありながらDVDと同容量のDISC1枚だけですんでることかなと思っています。

難易度について

全滅してもペナルティはありません。最後に立ち寄ったランドマークに戻されるだけです。

そうなるとぬるいんじゃないかと思いがちです。そうではありません。

そういうシステムじゃないとやってられなかったというのが正しいでしょう。名前つきや一部のボスなどでは何度挑んで何度も死んだりします。同じやつに10回全滅というのは珍しくありません。PTをかえるなど試行錯誤が多かった感じです。

ただし、同じやつに何度も戦いを挑んで負けまくってると称号もらえるので一度くらいは何度も挑戦しましょう。

お世話になったアーツ

アーツは戦闘スキルのことです。これは強い!というのをあげてみます。

  • シュルク
    • エアスラッシュ リキャスト時間が短い上に崩しとスロウが狙える。ダメージもそこそこで使いやすい。
  • ライン
    • ワイルドダウン
      • 序盤転倒できるスキルがこれだけ。なおかつ安定して手軽に出せるのがほかにダンバンだけなので心強い。
    • ガードシフト
      • 物理攻撃で死ぬ未来予知を見たときにあると便利
  • カルナ
    • ヒールラウンド
      • 全体回復は便利
    • ヘッドシェイカ
      • 銃の台尻で殴りつけるスキルのためゲージ上昇がない珍しいスキル、連携時などでも安心して使える
  • ダンバン
    • 鉄功弾
      • 転倒ができて威力もそれなりにある
    • 神威息吹
      • ヘイストがすさまじく、LV7以上は神スキル。桜花乱舞が連打できる。説明と違いリキャストより効果時間のほうが長い感じ?
  • メリア
    • サモン・フレア
      • ダメージと範囲とリキャスト、2秒ごとに与えるダメージなどバランスが良い
  • リキ
    • ヨロコベも
      • テンションが高くないと使えないが、一度高まると手がつけられない。連携中に使うとあっという間にまた連携。
    • ガンバルも
      • カルナ以外の貴重な範囲回復。ただし、位置取りが難しい
    • モエモエだも
      • モーションがかなり遅いものの、範囲攻撃でダメージと2秒あたりのダメージのバランスが良い
    • ヤッチャウも
      • リキャストタイム、中距離で範囲攻撃、ダメージ倍率も大きく、さらに崩しつきと万能。LVがあがるときのリキャスト短縮効果が大きい。

5段階評価

以下いつもの5段階評価。

  評価
システム ★★★★★
シナリオ ★★★★★
サウンド ★★★★★
グラフィック ★★★★★
総合評価 ★★★★★

たぶん、いままでにおいらが満点を与えるくらいの高評価な作品は32bit機以降対象では時のオカリナから間がすごく空いたレギンレイヴ。そしてレギンレイブからだと半年もたっていないでこれがきた。

レギンレイブゼノブレイドは本体ごと買っても良い、というか薦めるくらいの作品。この2つの作品は甲乙つけがたく、どちらが上といえないレベルだ。


レギンレイヴをプレイした人は最初のマップから北と南の国境の橋までのマップがもしもひとつのつながりだったら、くらいで想像してほしい。レギンレイヴ自体面クリア型のゲームとしては1つの面当たりは広いが、それ以上に起伏にとんだマップが1つのエリアでシームレスにつながっている。それでいてワープが自由に出来るおかげで移動がたるいということがない。ゼノブレイドも楽しめるはず。

逆にゼノブレイドをプレイした人は、こういった広いマップを区切って(それでも敵が豆粒に見えるくらい広いが)完全にシームレスなアクションバトルにしたという感じで想像してほしい。オートで行動するNPCがいることでターゲットがばらけて戦いやすくなる、人が減っていくと難易度の上昇がすごいというあたりは共通している感じかな。レギンレイヴも楽しめると思う。



時のオカリナに匹敵する、超えた」ってそうそう簡単にいえるもんじゃないっすよ。スーパーマリオギャラクシー2は非常によく出来た作品だとは思うが、この2つの作品に比べれば正直足元にも及ばないと思う。丁寧さでは越えられない壁というか。

RPG好きなら必須の1本ですね。WIZやUltima時のオカリナと同様に。

ちなみに装備画面でキャラを回転させて反対側に回転させたりすると胸がぷるんぷるんできます。