SCE がNGP発表で思ったこと

普通に考えて海外で受けの悪いPSPという名前をそのまま使うかどうかという点でまだ悩んでいるように見える。

だが、このblogをみにくるような人はNGPといえばもちろんネオジオポケットのことである。勘違いをしないように注意するべし。


スペックは予想通りだったとかあると思うが、今回の最大の特徴はコア技術が汎用品で出来上がっていることだ。過去にコンシューマ市場で汎用的なものを使ったのはMSX、SG1000/SC3000、初代XBOX

当時と違い、今は十分なスペックが汎用的な製品の方向にのっかるだけで十分なスペックがある。また、市場原理が働くため、すぐ低コスト化、高性能化などができるはずだ。おそらく大幅な値下げが可能だろうし、それをしない場合収益向上といいこと尽くめ。

…だが。

ハードで差別化ができないと他社が同じようなので参入できるという問題がある。その場合勝負は価格のみとなる。つまり、MSがまったく同じハードで参入、低コストの本体や開発側にはライセンスなどを大幅ディスカウントするなどといったことが可能になってしまう。

また、基本構造がスマートフォンと同じため、今はなんとかハイエンドは維持で来ていても3年後はどうだろうか。スペックを固定化させるコンシューマのほうが見劣りしやすいはずだ。


どう考えてもこの点をSCEが見逃しているはずもなく、最終的にはスマートフォンとスペック差がなくなったところで、ブランド力を生かしてハイエンドのスマートフォンとして売り出す気がする。また、短期的に収益化させやすいという利点も今のSCEにとってはありがたいはず。


ただ、海外では日本以上に受けそうな気がする。汎用品を使えるということは移植が容易、技術者の募集が容易であるということで。


3G通信機能については評価が難しい。キャリアを通すことによって本体を分割、初期費用なしで購入できる可能性もある。

ただしパッケージソフトをダウンロードする力は3G程度ではなく、LTEでも荷が重いだろう。コストも合わせて考えるとなおさら。有線でもきつい。となるとポイントは低価格の低容量のライトなゲームとなる。DSiウェアのような300円程度のものだ。ダウンロードゲームをメインとすると小売からの反発にあうのはご存知の通りPSP GOが証明してくれた。


ハードの差別化は年々難しくなっていってるのは確か。となると最終的にはコンテンツの力が重要になる。SCEにその力があるかどうかがポイントになるだろう。