ファイアーエムブレム 覚醒はシリーズ最高傑作か

シナリオは過去も大していいとはいえないので、ゲーム部分に注目。

あまり注目されてなかった初代(地方だとまったくの無名ソフト)からのプレイヤーです。


デュアルシステムはアタックやガードが微妙な感じだが、ダブルは戦略にがっつり組み込めてかなりいい感じ。

弱いキャラの補正に使えるし、ステータスがアンバランスなキャラクター(たとえば力は高いが早さが低いなど)も使い道がちゃんとでる。

強化されたとしてもユニット数そのものは減るため、バランスは壊さない。

すばらしい。


ファイアーエムブレム 覚醒
ファイアーエムブレム 覚醒


デュアルシステムはデュアルアタックが邪魔と感じる場面もないこともないため、純粋に命中等の強化のみとしたほうがよかったかもしれない。


LVをあげたり上級クラスにしたり、クラスを変えたりすることによってスキルをどんどん覚えていく。そして好きなスキルを決めてセットする。これはファイナルファンタジー5のジョブシステムと同じようなものだと思ってよく、戦略や育てる楽しみが非常に増している。

変更可能なクラスには制限があるため、好きなスキルがすべて取れるということではないが、上級クラスは下級クラスに対して2つ用意されており、選択可能だ。結果、意外と幅広くとれる。クラスチェンジ分岐はなかなかいいシステムだと思うので、今後も採用してほしい。

クラスチェンジ分岐例

  • アーマーナイト 守備力が高く足が遅い槍兵
    • グレートナイト 守備力が高く移動力も高い騎馬兵。斧も装備可能
    • ジェネラル 守備力がさらに高く足が遅い兵士。斧も装備可能
  • ソシアルナイト 剣と槍を装備可能な騎馬兵

グレートナイトのように2つの下位クラスからなれるものもある。騎馬系とアーマー系の素質を持つのはいいのだが、対アーマーと対騎馬系の2つの武器に弱くなるという欠点もあるのでデメリットも踏まえて。ただし、硬いキャラが移動力をもつとすさまじい上に近接武器すべて装備可能で対応力が強いのはメリット。


クラスチェンジ分岐例その2

  • シスター/僧侶 杖による回復キャラ。魔法防御が高い
    • バトルシスター/バトルモンク 杖に加えて斧を持って戦えるようになる。
    • 賢者 杖と魔法攻撃が可能な魔法のエキスパート
  • 魔道士 魔法攻撃が可能
    • 賢者
    • ダークナイト 剣が使えるようになり、馬に乗るため、移動力も高い。

この例ではシスター系と魔道士系とどちらも賢者になることが可能。杖と魔法が使える万能キャラだ。
ただし、バトルシスター/モンクは高い魔法防御をもちながら物理攻撃が出来るわけで、あきらかに対魔法系として活躍が期待できる。敵の魔法系も魔法防御は高い傾向があるため、物理で殴りかかることが出来るのは大きい。
ダークナイトは剣と魔法ということで物理、魔法ともに柔軟な攻撃が可能。馬に乗った戦術師(マイユニット)といったところか。対騎馬系の武器に弱くなるという欠点もあるが、ダブルと移動力が高いキャラとの相性は抜群なので無視できない。

といった感じでクラスチェンジの戦略を練ることが出来るわけだ。さらにスキルの選択もあるし。上位クラスが同じであっても、下位クラスが異なると下位クラスの保持スキルが変わってくるというわけだ。


というわけで、SLGとしてRPGとして、成長させる楽しみを考えると今作がシリーズ最高傑作だと思う。

難易度についてもハードはかなり序盤は厳しい。びっくりするくらい。従来のハードとはかなり異なる。一方で難易度を下げたりカジュアルモードにしたりと幅は広いので、ぜひシリーズ未経験な人も手に取ってほしい。価格も安いし。