ゲームギア アーリエル クリスタル伝説

ファンタジーシミュレーションRPG。発売は91年ということなのでファイアーエムブレム(以下FE)初代の1年後ということになる。
順にみていこう。

ストーリー

EF初代は面の開始や修了、また、ゲーム中のキャラのセリフなどかなり独特の雰囲気が味わえて濃かった。
この作品はその1年後に出たソフトであるが、一切敵など会話というものがない。
章と章の間に町があり、そこで住人の会話がある程度。それでなんとなく雰囲気がつかめるといった程度。かなりあっさりしている。感動とかそんなものはない。気が付けばクリスタルが増えてる。
FE初代は章と章の間がまったくないので、この町での買い物などをゆっくりできるというのはいいと思う。

ユニット

味方のキャラは大きく分けると以下の4つ。

  • 主人公
  • 戦士系
  • 魔法系
  • 回復系

主人公は魔法もそこそこ使え、物理もいける。属性がないため弱点もメリットもなし。

戦士系は属性が3種類あり、それぞれが三すくみ。後期FEの三すくみどころではない影響があるので敵の属性を見極めて選択するのが大事。属性によって移動しやすい地形がかなり変わるようで、水属性は水の地形を動きやすいし、炎は砂漠を歩きやすい。風は森を歩きやすいっぽい。地形効果がわかりにくく、属性相性のほうがはるかに有効なため地形を無理して使わないほうがよさそうだ。

魔法系は唯一3マス先の遠距離攻撃を扱える。魔法は属性がありいろんな属性を使えるようになるのが大事。近距離で使うと敵からのダメージは大きいが、魔法も2回攻撃になるため、火力もばかにならない。基本離れて使うのがいいだろうけど。また、敵の正体を知る魔法が使えるのも大きい。ゲーム開始時はこれを使いまくるのが基本となる。属性をしらないとどうにもならないためだ。

回復系は回復魔法のほか、敵の魔法を封じたり眠らせたりする魔法を使うことができる。一見役に立ちそうなものに見えるが、戦闘中にしか使えないため、いまいちだ。必ずきくわけでもないし。基本圧倒的なMPで回復魔法を使うキャラとだけ考えておいたほうがよさそうだ。

魔法系、回復系はLVによってダメージが増えるということはなさそうなこと、初期MPが高く、LVがあがってもほとんど増えていかないことを考えると魔法系・回復系のLVUPは後回しでいいだろう。それよりは戦士系を重点的にあげるほうがいい。その場合、属性をできるだけばらけさせるように。


最初6キャラではじまるが、その後キャラは高い金を払って雇って増えていく。ただし、同時出撃は9キャラなので初期+3キャラだけ選んで集中して育てるのがいいだろう。自分は魔法系と風属性、火属性の戦士キャラをそれぞれ入れた。水が2キャラほしい時もあったが、魔法系は3属性使えるため、柔軟性が高い。

システム

さきほど軽く書いたが、敵は最初一度戦うまでは正体が不明となっている。一か八かで戦うと負けまくると思うので、最初は主人公や魔法系キャラで敵の正体を暴く魔法を使いまくることになる。最初は面白いなと思ったが、序盤は必ずやることになっているため、この繰り返しで単調化してしまっているのが残念だ。

また、敵軍とは違ってモンスターも出現する。モンスターを倒すと主人公と戦士系は手持ちの小間として戦闘中に使えるようになる。戦士系は属性が重要なため、相性の悪い属性を無効化するためにモンスターを使うのが有効だ。ただし、モンスターにもHPはあるし、基本1、2回攻撃されればやられてしまうため、どちらかというと攻撃用途よりは身代わり要因だろう。それでも序盤は属性相性を利用すれば攻撃にも十分使える。後半は全く無意味なレベルだが。

章と章の間に町に立ち寄ることができる。そこで武器や防具、仲間を雇ったり魔法を購入したりできる。とはいえ、武器防具は非常に種類が少なく、数値が表示されないためどれくらいの効果があるかは分かりにくい。

UI

操作性は正直言ってかなり悪い。FEと同じようなものだと思うとがっがりする。たとえば、HPや属性を確認するだけでも敵味方ともにキャラクターを選択してBボタンを押してさらにメニューの中からステータスを選ばないといけない。正直言ってここがかなり苦痛だ。

難易度

キャラが1回やられただけであとは一度もやられないでクリアできた。そこそこ手ごたえはあるが、難しすぎるということはないだろう。ぬるすぎるというほどでもないため、ちょうどよいのかもしれない。

ボリューム

ボリュームは少ない。昨日購入して今日クリアした。
全部で16面くらいだが、おおむね25章あるFE初代の1/5くらいだろうか。
というのは一つのマップが小さい。そして敵も自軍も出撃キャラが少ない。また、敵の配置が必ず城の周囲ということで単調化している。


逆に初代FEがどれだけとびぬけた作品だったのか改めて思い知った。当時の携帯機なので制限ありまくりで仕方はないとは思うけど。

いつもの評価

  評価
システム ★★★−−
シナリオ ★−−−−
サウンド ★★★−−
グラフィック ★★−−−
総合評価 ★★★−−

ボリュームが少ないとはいえ今3DSで300円で購入できるのでお勧め。難易度も低いし。
中断機能もあるし、携帯機とこういったちまちま系は相性が良いのだとわかる。