ちまちまと寝るまえに15〜分ずつやってクリア。こういうRPGはやはり携帯機は強い。
前作と同じような項目で書いていく。
http://d.hatena.ne.jp/shin/20100503/p1
ボリュームについて
3よりボリュームは少ない気がした。
1つの層は3フロア。さらに小迷宮が3つくらいあるので迷宮そのもののボリュームが少ないわけではない。大地もあるわけだし。
これは前作以上にサクサク進みやすいことが原因だろうか。
経験値が入りやすく、LVが上がりやすく感じた。もともと世界樹シリーズはLVがさくさくあがるのが特徴ではある。
前作は攻撃力やスキル倍率が非常に抑えられていて爽快感にかけていた。雑魚戦でも長引く戦闘。それが今作では改善したため、さくさくすすむのだろう。
難易度について
難易度は前作より低いと感じた。全滅するのは序盤だけだろう。中盤以降からFOEは初めてであっても倒すことが可能、2連戦くらいはできるとかなり余裕があった。
ただし、今作はTP回復アイテムが絶望的に入手できずそのほかのアイテムもかなりの貴重品。今までのシリーズで最もアイテムを使わなかったと思う。結果こまめに町に戻ることが多く感じた。そのため全力で雑魚戦を行いやすかったのかもしれない。
正確には使えなかった、だが。その結果素早いキャラの価値が大幅に減ってしまった。今までは素早い回復アイテムでピンチを救うというのが多かったが、今回はそんな余裕はない。
序盤のFOEやボスを除くと最も苦戦したのが3層のボス。HPが異様に多く、アホみたいに時間がかかった。弱くする方法はあるとのことだが、まわりこんでいけば大丈夫・・・とおもったら左は行き止まりだった…それで仕方なく戦ったのだが。
NPCについて
今回は各層のボス戦の前にNPCを仲間にして進むことができる。これは非常にいい仕組みだと思ったが、キャラによって前衛後衛がわかれている。そのため、そのキャラが戦えるように配置しようとすると、こちらのメインキャラ達の戦力が大きくそがれたりするためそこだけはなんとかしてほしかった。前衛後衛どちらも戦えるように装備やサブクラスをかえてくれるとかそういう仕組みがほしかった。
改良されたスキルシステム
LVに応じて覚えることが可能なスキルが制限されるようになった。その結果最短で一番使えるスキルを取っていくという楽しみ方は減ったが、結果バランスが崩壊しにくくなったのは良いことだと思う。また、サブクラスは半分のスキルレベルまでしか取れないように改良された。
2ではスキルの倍率の暴走があり、3で抑えすぎてコンボを決めないとかなりいまいちになり、パッシブゲー化してしまっていた。
4では倍率とTPのバランスが全体的に改善しており、すさまじい倍率の技が出るようになった・・・と思わせて、実は倍率がかかるスキルは重ねると効果が弱くなるようになった。その結果、単体で使った場合もしっかり効果を発揮し、重ねた場合も崩壊することなくしっかり強くなるのがわかりやすくなった。
パッシブ系は後半のポイント(最大8ポイントのスキルならば5ポイント以降)での伸びが大幅に弱くなり、サブクラスの立場が単体で使う場合、不当に弱くなることはなくなったが、そのかわり、伸びが悪いといえども、重ねると倍率低下をおこすため、実は意外と効果が発揮されるという非常に素晴らしいバランスになった。単体で使うなら半分のポイントしかつかえないサブクラスでもきっちり効果が出る。それでいて、いろんなスキルを組み合わせて最高のダメージを出したい場合はしっかりと考えないといけないとなったのだ。おもしろい。すばらしい。
わかりにくい2刀流システム
2つ装備できるようになったが、基本左手で攻撃できるわけではなく、その武器に対応したスキルが使えるようになるだけというのはわかりにくいと思った。たしかに、サブクラスを考えると複数の種類の武器スキルを使えるほうがバランスはいい。入手した武器がスキルの関係で持ちにくいといったことが減るためだ。
しかし、防御を捨てているわけなのだから何とかしてほしかったところ。個人的には左手攻撃のスキルはナイトシーカーがもっててもいいが、それがなくとも30%くらいのダメージで2回攻撃するとなっているとよかったかも。ナイトシーカーのスキルでその倍率が増えていく、と。2回攻撃するとその分バーストのチャージがしやすい、リンク系のスキルが反応しやすい、となれば価値はあるだろう。
あと、両手に武器を持っていても盾が持てるというのもわかりにくいと思った。ふつうは装備できないと思ってしまうよね。
大地について
前作のパズルゲーもそれはそれで面白かったが、純粋にマッピングできる今作のほうがやはりいいと感じた。ただし、高さの概念がマッピングを複雑にしており、高さの概念はなくした方がよかったのではないかと感じた。せいぜい1段階上昇くらいで、序盤は低いところを動く、後半は高いところを動く程度でよかったのではないか。
鍛冶システムについて
世界樹は割と武器や防具をどんどん変えていくシステムなため、前作の鍛冶システムは使いにくかった。
それが、今作では素材のみで手軽に鍛冶ができるようになった。これはうれしい。
のだが、鍛冶素材がそうそうてがるに入手できるはずもなく、スロットがない武器も多く、思ったより生かし切れていない感じだった。そもそもATKとSTRって分けてる意味あるの?みたいなのとか。
前作よりはいいけど、素材を絞ることによって武器そのものが入手できないものも多くでたと感じた。完全に0エンではなく、武器の価格の1/10+入手しやすい素材くらいでよかったんじゃないかな。
音について
シリーズとしてみてもそこまで悪くはない。が、FM音源を捨てた今作はやはり違うと感じた。
特に3作目はFM音源の使い方が素晴らしく、どれもが名曲という感じで全盛期のYK-2を思い出す完成度だった。
それとくらべるとやっぱりおちるよな、みたいなのはある。いや、ほんと悪くないんだよー。でも、前作が頂点いっちゃったので。ねぇ。
3の大航海クエストのアレンジ曲があるが、それもかなりひどいし。
戦闘曲は前半のがかなりバランスよくてよい。終盤の戦闘曲は曲の後半部分がすごく嫌い。ボスの曲もまぁわるくはない。ラスボスはあんま覚えてないレベルで。3のラスボスはザスキームとか全盛期をおもいだすレベルなのでそれと比較してはいかん。
迷宮の曲もわるくはないけど、1層と4層以外ぱっとしない感じ。1層はお約束なのであれだし、事実上4層のみというか。
自分がメインで使用したクラスの感想
ソードマン
復活職業にして、やっとスタンダードな物理戦士職が完成された。今までのソードマンとかスタンダードな戦士タイプかと思わせてイロモノすぎてなんじゃこりゃという職業だったのがおかしい。
そもそもチェイスというのがこのシリーズでたびたび出るが、かなり使いにくい。属性を合わせると追撃するということで、魔法全体攻撃に合わせる程度。
それが今作では名前がリンクとなり、まず特定の属性攻撃。同一の敵に誰かが物理属性、関係なく攻撃を加えたら追撃発生というものに変更されている。ソードマン自体素早い職業ではないが、防御を捨てて最初に行動するスキルを持っているためそれとの組み合わせが非常に強い。固有スキルもあり、集中して攻撃が非常に強力だ。
また、盾スキルで敵単体の攻撃力や属性攻撃力を下げることも可能。そのおかげでPTの生存率を大幅に上げることもできる。もちろん、物理攻撃、物理防御のスキルも備えており、自分と同じ列の見方を守るスキルもありと非常にバランスがよく使い勝手が良い。使っていて楽しい、それでいてバランスを壊さない、完成された職業だと思う。サブで利用しても非常に使いやすい。
1作目からだいぶ時間がたったが、やっとソードマンがスタンダードな戦士になれた。
ナイトシーカー
状態異常にするスキルをたくさん持ち、状態異常になった敵に大ダメージを与える職業。状態異常はどうしても運頼みであり、安定はしない。左手での攻撃があるため、通常攻撃力は高いものの、STRやスキルなどの関係でソードマンとくらべて強いわけでもない。素早さが売りではあるが、アイテム役は前述したとおり動けず、微妙なところだ。最初から最後まで使ってみたが、うたれ弱く、総合的に見てはずれ職業だと思う。
状態異常職業としてミスティックも存在するため、サブとしてとらないと状態異常がかかりにくい、その場合にどちらの状態異常スキルを使うべきなのかなどを考えても微妙である。
瞬間的にはすさまじいダメージは出るけど、安定して化け物みたいなダメージを出せるインペリアルがあるのもマイナスだよなぁ・・・。ロマン職にも慣れてない感じ。せめてアイテムが使い勝手がよかったら高AGIが生きてたとは思うんだけどね。サブミスティックでいざというときの全体回復程度か。
サブとしても微妙。
ダンサー
非常にバランスの良い職業その2。
ダンススキルは本人の枠しか圧迫せず、同一列に効果を及ぼす。固有スキルのおかげでダンスの効果は非常に長く、踊りながら攻撃や回復などを入れていくことができるのが強い。また、回避率を高めるスキルや本人の素早さが高いこと、敵をスタンさせるスキルがあることなど本人の攻撃もそこそこ強い。
ダンススキルには物理攻撃や物理防御を増やしたり、状態異常を毎ターン直したり、敵に買うんtなーを喰らわせたりとかなり強い。特に強いのがターン終了時HPを回復させるワルツスキルだ。これがあればメディックのヒール系はいらない。ヒール系は発動が遅いため、ワルツスキル中にのみ可能なヒールダンスをつかうのがよい。回復量はしっかりあり、消費は少なめ、発動速度にペナルティもない。毎ターン回復と併せて即死系が来ない限りこれだけでほぼもつ。
隊列移動でターンを消費しなくなったことと、ダンサーは弓を装備できることなどもあり、何をしても強い。できればサブでもいいので前後に1人ずつ配置するとよいだろう。リジェネワルツで毎ターン最大HPの5割が回復するのがよわいはずがない。しかもMP消費が少ない。
メディック
復活職業その2。回復特化&殴りもち。基本行動速度が遅く頼りにくい。リザレクトする時にはいいけど。中盤くらいまでは戦後手当をがっつりふることで圧倒的安定感を与える。オートヒールやオートリザレクトがあるのはいいけど、正直かなり弱い。状態異常回復があるけど、それならサブでとってもいいし。メインメディックでやってたけど、よくよく考えると回復スキルはほとんど使わなかったので実は中盤以降は結構地雷なのかもしれない。
HP全開スキルなんて1度も使わなかった。サブとして使う場合はルーンマスターにしか・・・微妙。
ルーンマスター
過去作と比べて属性攻撃使い、いわゆる魔法使いのポジションだが、こいつも今作で最も完成されたものとなった。
理由は2つある。
1つは敵に前列や後列などの隊列が追加されたことによって、遠距離攻撃の意味合いが出たこと。今までは前衛はどの敵も問題なく攻撃可能だったが、近接武器は敵の後列に対してはダメージが減ってしまうようになったのだ。
2つ目は、序盤から範囲攻撃が使えるようになったこと。RPGにおいて魔法は範囲攻撃を可能とするすばらしいもの、という位置づけがあった。古くはDQ2のバギ、WIZのマハリトなど。しかし、世界樹は伝統的に属性スキルは単体小ダメージ、全体中ダメージ、単体大ダメージのような段階がつねにあるため、序盤に範囲攻撃を入手することができなかったのだ。それが、なんと最初のスキルはすべて範囲で単体がない。実際ンその方がバランスが壊れにくくてよいだろう。
ミスティック
ナイトシーカーよりTP消費は多いが、全体に効果&持続効果というのは面白い。単に発動ターンに状態異常をかける場合、きかないとがっかりすることも多いが、これの場合とりあえず陣をひいておけばHPは回復するし、そこからの別の行動もできるし、そのうち状態異常がかかるかもしれないし、とかなり面白い職業となった。カースメーカーのようなものはつまらないよね。ダメージ系の職業から状態異常を奪って分離しただけじゃないの?みたいになるし。そういう意味では単体状態異常は属性攻撃もちがもってるほうがいいかなぁ。
モノノフ
羅刹はバランスが悪いかなとは感じる。固有スキルはいいとしても。つかいにくいからいいのかもしれないけれども、時間をかければTPが全開可能ってのはあんまり好きな感じではない。インペリアル並に効率が悪いならまだいいけど。とりあえずサブでいれとけばTP回復手段が付くってのはすきじゃないなぁ。
固有スキルとマスタースキルの通常攻撃HPとTP回復はいいとは思う。
全体を見回して
ダンサーとソードマンが非常に使いやすい。サブクラスがない初期はほぼ回復もメディックのみなのでメディックいれてこの3人は鉄板か。
インペとかおかしい数値が出るのもあるけど、全体的にシリーズで一番バランスがとれていてや楽しさが強めで嬉しい。
属性攻撃使いがはじめて範囲攻撃要員として使われたのもよかった。属性攻撃キャラが範囲があんまり得意でもないとかちょっとね。
5段階評価
以下いつもの5段階評価。
評価 | |
---|---|
システム | ★★★★★ |
シナリオ | ★★−−− |
サウンド | ★★★★− |
グラフィック | ★★★−− |
総合評価 | ★★★★★ |
前作よりシステムやバランス調整がうまくいっているためゲームとして面白くなったが、シナリオやサウンドでやや劣るといったところ。
ただ、たまにはFOEとかで極悪なのがあってもいいとは思う。終盤は特にFOEが単純に刈る対象になっちゃってる気がするので。
隊列ができたのだから槍とかで中衛武器ってことになると前作のファランクスみたいなのが使いやすくなっていいと思った。ただ、敵の前後は見にくいので今後はそれを改善してほしい。
ただし、世界樹の特徴でもある封じはやっぱり微妙かなぁとかおもた。
あとずっと言い続けてるけど、上のダンジョンの3D表示では曲がれるかどうかがわからないというダンジョンRPGの基本がなってない。左右に曲がれるかどうか確認するためにいちいち左右を向かないといけないのはダメだと思う。