SaGa 2 DS クリア リメイクというより移植だった

サガ2DSクリア。

エンディング後の保存時間は30時間弱。

PT構成は人間*3+エスパー。エスパーだけHPが700いってない。人間は3人ともカンスト。ラスボスは防御依存の技も意外と出してくるのでエスパーはフレアの書とかをもとうとすると結構きついかも。回数の多いサイコガン併用お勧め。


プレイするとわかるが、移動マップが3Dになっていたり秘法によるアビリティの変更はあるものの、基本的にGB版そのままだった。追加要素である運命の糸、ミューズなどは完全に使わなくてもいいし使わなければ従来のGB版そのままになる。それくらいシステムとかが面白いくらい手が加えられていない。

追加や修正点があるからリメイクではなく移植だ、というのに納得がいかない人もいるかもしれないが、そもそも完全移植ができるようになったのは比較的最近のことで、移植でもかなりの変更点があってもおかしくなかった。

個人的にリメイクだといえるのがFF 3 DS。そしてSaga2 DSは移植という判断だ。


つまり、GB版を楽しめた人はそのまま楽しめるものの、あまりに同じなため正直新しいものを試すというか盛り上がりに欠けていた感じはある。FF3DSのリメイクは賛否両論だとは思うが、従来のFC版のジョブバランスでは死に職業が多すぎてしまうため、あれはかなり愛のあるリメイクだと思った。

そして、このsaga2DSは従来のユーザーから嫌われないためにそのままにしておいたということ。これはちょっと安易な批判回避じゃないかなと。

個人的にそのまま遊びたいのであればそのままGB版を遊べばいいだけと思っている。もちろん、バッテリとか入手性の問題はある。WiiやDSの後継機等でバーチャルコンソールやってくれるだろうと期待したいところではあるが、古くてもよいものはそのまま残して、新しいリメイクもほしい。DQ6のリメイクがバランス調整しなおすかどうか興味はあるところ。



GB版とくらべてよい点は武器に固有のグラがあり、構えも結構な数があること。

あと戦闘アニメのカットも可能というところはよい。敵がリンクすると数が大幅に増えるためだ。

モンスターのグラフィックはもともとモノクロのため種族ごとに1系統だけだったので、色違いになるかと思ったが、モデリング自体結構変わっていたのもよかった。イベントシーン等で動くことを考えると結構手間はかかってるかもしれない。

あと、ラスボスおもいっきり変わってる。素早さ99の猫のツメでミス多発してるんでフレアの書とエクスカリバーだけ強すぎるんだけど。範囲攻撃できる武器(範囲系はミスが出ない)で店売りされてるものがない限りこの2つの武器だけ圧倒しすぎ。回数制限がなければサイコガンや与一の弓、グングニルもいいと思うけどね。雑魚戦や連携の強さから全員フレア使うのが一番いいんだけれども、ラスボス戦では物理系も多少必要になるというのはまぁいいかな。


ベースのシステムが非常によいもののため、いい作品ではあるが悪い点も結構目立つ。


まず、何度もいってるが、視点のわるさ。これは絶対にテストプレイはしていないといいきってよい。

次に、SEの悪さ。サガ2の効果音のよさは特筆モノだったのにかなり悪化したと思ってよい。

そしてBGMの悪さ。名曲ぞろいではあるが、付け足した部分が本当に要らない。悪化させてどうするよ。

最後に一番悪い点だと思うが、状況説明のテキストがばっさり削られたこと。これがほんと一番厳しい。たとえば、弱点をついたときのテキストである「○○はほのおによわい!」とかいうのがない。

あと、ビーナスで自分の額を傷つけるイベントでそのテキストが一切ない。キャラのグラフィックを見て判断しろということなのだが、低解像度でテクスチャもあまり目立たない傷があるっぽいのだけではなにがどうなったのかまったく意味不明だ。目立つ赤い傷口でもあれば別なんだろうけど、どうやって傷をつけたのかもわからないし。

こういったどういう状況なのかが説明されていなくてよくわからないというところが多かった。大佐の特攻自爆もSEもエフェクトもわけわからないし、イベントシーンのできの悪さは特筆もの。サガらしいテキストが失われてしまっただけならともかく、何をしたのかがわからないという致命的なのが多かった。GB版やっていたからなんとかわかるポイントを探し出せたが、やってない人はさらに置いていかれているんじゃないかな。

システムそのままとかGB版が好きな懐古層だけ狙ってるのは判るけどね。複雑な漢字とか積極的に使ってるし。どうせGB版やってるからイベントシーンも適当でいいと思ったのだろう。ターゲットせばめてどうするんだよと。


以下いつもの5段階評価。

  評価
システム ★★★−−
シナリオ ★★★−−
サウンド ★★★−−
グラフィック ★★★−−
総合評価 ★★★★−

ほんのちょっといじるだけですごくよくなりそうなのに無理してこの時期に出してしまった感が強い。もったいない。

ところでミューズとかモイライとか全部女性型なのは製作スタッフの趣向だろうか。